善徳寺ぜんとくじ

善徳寺は臼杵市末広地区にある真宗大谷派、源氏ゆかりの寺院です。

周囲は美しい山々に囲まれ、のどかな自然と四季に合わせて咲く花、訪れた人々を魅了する日本の原風景を見ることができます。

善徳寺を望む自然豊かな景観
最終更新日:2020年12月29日
善徳寺までのアクセスと基本情報

JR日豊本線 熊崎駅を出て西の方角へ伸びる市道を進み、途中に流れる末広川を渡って臼杵福寿苑の脇を通りさらに西へ進むとお寺があります。徒歩で約20分ほど。

基本情報

住所 〒875-0022 臼杵市 大字末広455
電話 0972-63-4884
拝観料 拝観自由
拝観時間 情報なし
創建 1334(建武元)年 廓玄
宗派/山号・寺号 真宗大谷派、山号は竹尾山
善徳寺の由緒

開基は鎌倉幕府滅亡の翌年1334(建武元)年です。出雲源氏の祖とも称される佐々木義清の孫の廓玄上人が以前から寺尾と呼ばれた丘に善法寺を創建されます。

また開基した1334年は真宗が九州で初めて伝播したと言われています。その後1624(寛永元)年に臼杵三代藩主、稲葉一通いなばかずみち公が善法寺を二王座に移した後、善法寺第12世の正音は39歳で末広の地で隠居します。

その後末広の善法寺があった場所は庵または道場として存続、1882(明治14)年に現在の地に真宗大谷派の寺院「善徳寺」として再出発、今に至っています。

善徳寺の見どころ

境内は「すえひろ保育園」が併設されており、山門の前では子供たちの元気な声が聴こえてきます。

善徳寺 佐々木氏の「丸に平四つ目」の家紋が見れる山門

屋根の軒丸瓦には佐々木氏の家紋「丸に平四つ目」が確認できます。

山門を入ってみ右には、めずらしい四面四仏の宝篋印塔ほうきょういんとうがひっそりと建てられています。

善徳寺 山門脇に建つ宝篋印塔」の家紋が見れる山門

さらに正面には堂々たる風格をまとう本堂。入母屋造の美しい堂宇で、外陣まで入っての礼拝が可能でした。

善徳寺 母屋造の本堂

本堂には「竹尾山」の山号が書かれた扁額が掛かっています。美しい木目に若竹色の文字が光ります。

善徳寺002

善徳寺より30mほど南西には1999(平成11)年に竣工した三重塔が建てられています。春の季節はこのあたり一体に桜が咲き誇り、夜にはライトアップも行われるとか。

善徳寺 平成三重塔

源平合戦の時期にこの辺りで源氏の武将として名を馳せた臼杵惟隆(うすきこれたか)は、源義経に味方して最終的には配流の身になったと伝わっています。

廓玄上人がここに寺院を開基したのは、戦いで亡くなった人々を弔うためではないかともいわれています。

末広地区をまわっていると、善徳寺はもちろん周辺にはとても興味深い逸話が多く残されています。

是非1度末広の地に足を運んでみて、いにしえの時代の人々の思いに直接触れてみてはいかがでしょうか。

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