三島神社みしまじんじゃ

三島神社は大友宗麟時代の臼杵五社の一つで、大友氏太田一吉稲葉氏などの歴代領主らの崇敬を集め、臼杵の神社の中でも特に歴史の深い神社です。

三島神社本殿

1772(明和9)年から行われた獅子舞は臼杵で最も古く、現在も立野区民によって奉納されています。また境内には樹齢約800年と伝わる臼杵地域で最大級の大きな御神木は見どころの1つです。

三島神社大鳥居
最終更新日:2021年2月23日
三島神社へのアクセスと基本情報

最寄り駅はJR日豊本線 熊崎駅(無人)で、駅舎は切妻屋根の風情ある歴史的建築物が特徴です。

日豊本線熊崎駅

三島神社は熊崎駅の改札を抜けて、北へ徒歩で6~7分です。途中東側には熊崎川が並走して流れ全体的にのどかな田園風景が広がり、心が落ち着く散歩道になっています。

一之鳥居から二之鳥居まで線路を跨ぐ立地は珍しく、3月下旬から4月上旬にかけて周辺は桜がきれい咲きほこり、淡いピンク色が参道を鮮やかに彩ります。

三島神社第2鳥居

基本情報は以下

住所 〒875-0083 大分県臼杵市大字井村3875
電話 0972-62-4375
拝観料 拝観自由
拝観時間 特になし
祭神 大山祇神(おおやまつみのかみ)、雷神(いかづち)、高麗神(たかおかみ)
行事 4月第3日曜日に春卯の市まつりが、12月第1日曜日に冬卯の市まつりが行われる。
三島神社の沿革

徳治2(1307)年伊予(愛媛県)の大豪族、越知氏おちし(河野氏)の流れをくみ元寇の役で伊予水軍の将であった河野通有こうの みちありの子、河野通忠こうの みちただが、西海の海賊退治のため愛媛県今治市にある大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)の分霊を奉じて渡海し、臼杵市芝尾に着いたとされています。

着岸後、通忠は芝尾地区にある椎の木(通称「山の神様」)の下に仮殿を造り、霊をお祀りしました。これが、当神社の旧宮である。延慶元年(1309年)、神宣があって、三ツ梅が実ったという現在の地に遷りました。

三島神社手水舎1

慶長元年(1596年)から卯の市が始まり、明和9年(1772年)には疫病除のため獅子舞が始まりました。

文政10年(1827年)、臼杵藩第11代藩主稲葉雍通いなば てるみちが老臣岡部隼人治方を遣わせて代拝、幣帛を奉献し、安政6年(1859年)には臼杵藩第14代藩主稲葉観通いなば あきみちが参拝しています。

三島神社拝殿斜めから

明治9年(1876年)に臼杵市大字井村に鎮座する4社を合祀して「井村神社」と改称し、同18年(1885年)4月にも同市大字大野村に鎮座する1社を合祀、同年9月には藤河内神社を合祀した。昭和4年(1929年)3月に拝殿を改築し、同28年(1953年)10月8日、「三島神社」と社名を改称しました。

三島神社の見どころ

二之鳥居から小丘に沿って石段が続きます。参道の両側にはちょうど背丈ほどの木々が生い茂りいかにも俗世を離れた神域らしい清浄な空気が漂います。

三島神社001

石段を上るとひっそりとたたずむ境内が広がり、鳥のさえずりが軽やかに響きます。

三島神社境内

三島神社の本社は伊予(愛媛県)の今治の沖に浮かぶ大三島の宮ノ浦に鎮座し、大山積神を祀る、 この神は天照大神の御兄の神で、その孫の小手命は神武天皇御東遷に瀬戸内海を守ったと言われています。

三島神社拝殿1

拝殿の中には、《延喜式》で名神大社に列せられ三島大明神の扁額や御祭神の説明書きが立てかけられています。

三島神社拝殿2

三島神社祖、河野通忠こうの みちただ公は鎌倉時代後期の武士で伊予国(愛媛県)河野通有(こうの みちあり)の子です。弘安4年(1281年)の弘安の役(蒙古襲来)では、14歳で父とともに従軍して武功を立てたと言われています。

三島神社由来書

本殿の下に置かれている屋根瓦をみると、稲葉家の家紋「隅切折敷三文字すみきりおしきさんもじ」を発見。折敷の三文字はもともと河野家の家紋なのです。稲葉家も先祖をたどると河野氏から始まっているので同じ家紋であることも納得できます。

三島神社本殿

神社の人気者である狛犬は本殿の両脇にいらっしゃいました。目がまん丸で神社を守護しているとは思えないほど愛らしい狛犬です。

三島神社狛犬

流造(ながれづくり)の本殿には、大山祇神おおやまつみのかみが主祭神としてお祀りされています。彫刻などの装飾が一切なく、非常に簡素な造りですが圧倒的な存在感のある社殿もまた魅力的です。

三島神社本殿

末社。向かって右側にあるのが祇園社。八坂三桂神が祭神であり、ご利益は家内安全、厄よけなどです。

三島神社祇園社

左側には稲荷社。事代主神(ことしろぬしがみ)が祭神であり、ご利益は商売繁盛、五穀豊穣などです。

三島神社稲荷社

境内の西側には周辺の木々と比べてあきらかに異質な神々しさが漂う、幹回り7.5m、樹齢約800年の御神木(クスノキ)は臼杵地域最大ともいわれています。800年前であれば神社が創建された年にも近いですね。

三島神社 樹齢約800年の御神木

毎年4月第3日曜日に春卯の市まつりが、12月第1日曜日に冬卯の市まつりが開催されています。

卯の市まつりは延慶元(1308)年、鎌倉時代の初めごろから続く市でいつしか全国の布の値段がこの卯の市できまると言われるほど盛況を呈しているほどでした。

三島神社拝殿参拝

今回は臼杵井村にある三島神社の解説をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。熊崎駅周辺は他にも臼杵という地名のルーツがわかる臼杵神社や臨済宗妙心寺派の寺院で臼杵八ヶ所霊場第2番札所である福聚寺などが鎮座しています。

是非合わせて立ち寄ってみてはいかかでしょうか。

三島神社の御朱印

三島神社の社務所は境内の境内の北側にありますが、神主さんや宮司さんがいない場合が多いです。御朱印は、拝殿脇に書置きの御朱印が置かれていますので、お賽銭箱に初穂料300円を納めて頂くことができます。(※日付がは自分で入れられるようになっていました)

三島神社御朱印
三島神社御朱印
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