皇産霊神社
大分県臼杵市佐志生尾本地区の中心に鎮座する皇産霊神社(みむすびじんじゃ)は豊後臼杵稲葉氏の始祖、伊予(愛媛県)の豪族だった河野(越智)氏ゆかりの神社です。

アクセスと基本情報
JR日豊本線 佐志生駅の改札を抜けて東へ、途中国道217号線と佐志生の民家を通り黒島が見える海岸の方向へ進みます。徒歩約20分。
基本情報は以下
住所 | 〒875-0001 大分県臼杵市佐志生3627 |
電話 | なし |
拝観料 | 拝観自由 |
拝観時間 | 情報なし |
創建 | 1309(延慶2)年11月 |
祭神 | 高産霊神、神皇産霊神、菅原神 |
由緒
花園天皇の治世、1309(延慶2)年に宮司の河野(越智)通忠は神勅により、尾本に神社を建立し、妙見宮(北極星、北斗七星を神格化したもの)を祀ります。

伊予国(現愛媛県)から豊後(現大分県)臼杵の熊崎に本拠を置いた通忠は、三島神社と共に佐志生の妙見宮を通じて武運長久と繁栄を祈願します。
寺社考には「大友氏からの崇敬厚く、地域の人々神社に属す田を供える。1714(正徳4)年社殿を造営する」と記されています。

1881(明治14)年8月に菅原神を合祀。現在の社殿は1897(明治30)年に造営されたものです。
皇産霊神社の見どころ
佐志生駅から徒歩で約20分。佐志生海岸が良く見える小丘に皇産霊神社は鎮座しています。

境内に続く少し傾斜のある石段をのぼっていると、目を覆うような木々が生い茂り神威を実感します。

境内正面には堂々たる拝殿が鎮座していました。

神殿は最近建てかえられたのか綺麗で新しい。入母屋造本瓦葺きで向拝の唐破風と緻密に彫られた彫刻がひと際目を引きます。

狛犬は拝殿脇に佇み、絶えず参詣者を見守っていました。

一間社流造の本殿。御祭神の高産霊神(たかむすびのかみ)と神皇産霊神(かみむしびのかみ)は一対の男女の産霊の神としても知られ縁結びのご利益があると言われています。

緻密な彫刻作品でストーリー性を実感する美しい本殿の脇障子。

境内には摂社の尺間天神が祀られています。

境内からは紺碧の海が広がります。神秘的な山や幻想的な海が見える場所に建つ神社には、古の時代から続く人々の厚い信仰心が感じられます。

海に面している臼杵市内の神社のほとんどが小さな丘の上に鎮座しており、天気の良い日は臼杵湾の先に四国、愛媛県の佐多岬半島まで望むことができます。
佐志生地区は、はるか昔から瀬戸内海航路の廻船として栄えた町です。
目の前に浮かぶ黒島では、1600(慶長5)年にオランダ船リーフデ号が漂着したことでも知られ、その中の船員でイギリス人のウィリアム・アダムス(三浦按針)は、徳川家康の家臣となり、海外との外交で活躍します。
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