
何度も訪れたくなる臼杵の街並み。風情ある寺社、歴史ある史跡には常に新しい発見があり、そして新しい感動を覚えます。
そんな臼杵の魅力をギュッと詰め込み、見どころを1日で一気に回ってみるモデルコースを紹介します。
距離 | 約3.2km |
所用時間 | 約2~3時間 (※観光時間込み) |
おススメ時期 | 通年、桜の咲く春、紅葉の秋 |
マップとルート概要
スタートはJR日豊本線の上臼杵駅から、ゴールは臼杵駅になっています。
青の☆マークがスタート、紫の☆マークがゴールです。
ルート概要

スタート:上臼杵駅
大正ロマン。風情ある駅舎
徒歩約5分

① 福良天満宮
合格祈願、学業成就と赤猫
徒歩約2分

② 龍原寺
臼杵の象徴、龍源寺三重塔
徒歩約5分

③ 二王座歴史の道
悠久の歴史と城下町
徒歩約5分

④ 稲葉家下屋敷
旧臼杵藩主の邸宅を体感
徒歩約3分

⑤ 臼杵八坂神社
臼杵の「祇園さま」
徒歩約5分

⑥ 臼杵城跡
大友宗麟築城、海上の要害
徒歩約5分

ゴール:臼杵駅
臼杵を代表する駅。特急停車
上臼杵駅からスタート!
レトロな雰囲気の駅舎が魅力のJR日豊本線上臼杵駅。大正時代に開通し、2015年(平成27年)3月からは無人駅となってます。

駅舎の中では列車の時間まで楽しんでもらえるよう、様々な心遣いがまたうれしい。

さて、上臼杵駅から県道を5分ほど北上して福良天満宮を目指します。
※青の鳥居マークが福良天満宮
上臼杵駅前からのびる県道をまっすぐ進みます。

寅さんロケ地の福良天満宮
「福良天満宮」は菅原道真公を祀る県内でも有数の天満社です。

学問の神様である菅原道真公のご利益にあやかろうと、受験生はもちろん、県外からも多くの人々が参拝に訪れています。

春になると、境内ではソメイヨシノが咲き誇り、淡いピンク色に彩られた石垣と参道がいっそう賑やかになります。

境内にある「招福赤猫」は福(幸せ)を呼ぶ赤猫として古くから親しまれ、特に商売繁盛・福徳開運・幸運健康などのご利益を預かることができます。

山田洋二監督の映画「男はつらいよ」シリーズのロケ地になった事でも知られています。

境内の社務所ではお守りなどの授与品の他に御朱印も頂くことができ、特に季節に合わせたオリジナルデザインは御朱印帳が賑やかにになります。

福良天満宮を十分満喫したら、裏参道から抜けて、ゆるやかな坂を下って龍原寺を目指します。※緑の仏教マークが龍原寺
臼杵の象徴、龍源寺三重塔
福良天満宮から約2分。龍原寺に到着します。

龍原寺は1600(慶長5)年、円誉(えんよ)上人により開山、豊後臼杵藩初代藩主稲葉貞通公により創建された寺院です。
境内に建つ九州に現存する3基ある内の1基木造三重塔は、京都や奈良の木造古塔を参考とした臼杵の名匠・高橋団内が設計し、1858(安政5)年に完成した仏塔です。

三重塔の見どころの1つは初層の屋根下四隅4体の邪鬼で、東西南北それぞれユニークな姿で塔を支えています。(望遠鏡などがあるとよくわかります。)

参拝の証に頂ける御朱印にも三重塔が描かれ、「臼杵八ヶ所霊場巡り」第七番札所にもなっています。

龍原寺参詣後は、「二王座歴史の道」へと向かいましょう。
※1つ目の青のスポットマークは「二王座歴史の道」、2つ目は「八町王路」
二王座歴史の道から八町王路へ
県道から少し入った先に古風な民家が立ち並ぶ場所は大友時代より築かれた「町八町」と呼ばれる町割りの1つ田町地区です。

稲葉藩政時代によって大きく発展したエリアで特に田町はかつて鍛冶屋や馬具、農具の店が軒を連ね、職人の街として機能していたようです。
そして龍原寺から約5分。臼杵市内で城下町の景観を最もよく感じられるのが「二王座歴史の道」です。
雨でしっとりと黒光りする石畳が敷かれた道は「切り通し」と呼ばれる阿蘇溶結凝灰岩を掘削して切り開かれています。

歩き疲れたら、寺院の跡を無料休憩所に改装した「旧真光寺」へ。落ち着きのある空間に思わずほっと一息ついてしまう、そんな安らげる場所となっています。(入館時間:8:30-17:00)

鎌倉仏教寺院と武家屋敷が密集する二王座では、静謐な時間がゆっくりと流れています。

「二王座歴史の道」から北に一本入ると市内で最も賑わう通り、通称八町王路(中央通商店街)です。
ここでは400年以上もの歴史のある味噌・醤油の老舗「カニ醤油」をはじめ、江戸から明治に興った商家や呉服店が今でも軒を連ねています。

また八町王路では臼杵を代表するみやげ物店や甘味処も点在し、さんぽ途中に通りかかった観光客の旅情を誘います。
買い物を楽しんだ後は、稲葉家下屋敷と臼杵八坂神社へ。
※青のスポットマークは稲葉家下屋敷、鳥居は臼杵八坂神社
日本の建築美、稲葉家下屋敷
八町王路を抜けて正面ロータリーを左折。しばらくすると右手に臼杵城跡が見えてきます。
城跡から西側一帯は1597(慶長2)頃に臼杵城「三の丸」として埋め立てられたエリアで、稲葉藩政時代には、「祇園洲」と呼ばれていました。
銀行を左折すると石畳の道が再び始まり、正面に臼杵八坂神社の大鳥居が見えてきます。稲葉家下屋敷は大鳥居の手前30m辺りに壮麗な御成門が立つ場所です。

稲葉家下屋敷は廃藩置県後に東京へ居を移した旧藩主・稲葉家の臼杵滞在所として1902(明治35)年に建てられれました。
敷地面積は約1000坪(3500平方メートル)の土地に武家屋敷二軒分が移築されています。

北側に大きな庭があり大書院、居間、台所が畳廊下で結ばれており、趣のある日本の建築様式、書院造の奥ゆかしい侘びた雰囲気が魅力の1つ。

旧臼杵藩主稲葉家の権威の象徴ともいえる建築美と庭園美を是非堪能してみてください。(※入観料が必要です。)
さて、稲葉家下屋敷を出ると目の前に石畳の参道と右手に大鳥居が立ち、その先に見える神社が臼杵八坂神社です。

臼杵の「祇園さま」臼杵八坂神社
臼杵八坂神社は、地元では「祇園さま」として親しまれ、「臼杵祇園まつり」(県指定無形文化財)では臼杵の夏を彩ります。
神社の本殿は県文化財に指定されており1097(承徳元)に年に二王座神ノ木原に創建して以来900年以上の歴史がある古社です。

家内安全、安産祈願、商売繁盛など様々なご神徳を預りに、多くの人々が祈願に訪れています。

境内東側に建つ社務所では、お守りやお札など多くの授与品と共に御朱印もいただけます。

臼杵八坂神社参拝後はそのまま、歩いてきた石畳の参道を戻り正面に見える、かつての丹生島の面影を残す臼杵城跡へ。
海上の要害、臼杵城跡へ
稲葉家下屋敷から徒歩5分で臼杵城跡(臼杵公園)です。
下の写真は3か所ある登城口の1つ西側の古橋口です。

臼杵城は別名、丹生島城(にうじまじょう)と呼ばれ、キリシタン大名の大友宗麟によって丹生島に築かれた要害の城でした。

現在周囲は埋め立てられ往時の島の姿は拝見できませんが、城内には「亀の首跡」など随所にその面影が残されています。

また石垣、空濠、櫓など数々の遺構は臼杵観光の見どころとして支持され、絶えず多くの人々が訪れています。
現在城跡は臼杵公園として整備され、春には約800本のソメイヨシノが咲き誇り臼杵市屈指の桜の名所として知られています。

最後は臼杵駅へ
臼杵城跡(臼杵公園)卯寅口(うとのぐち)を出て目の前を走る県道を右に約5分ほどでゴールのJR日豊本線 臼杵駅です。


如何でしたでしょうか。臼杵市内の歴史スポットは市街地中心に集中していることから散策に最適なエリアとなっています。
また、暖かい季節晴天に恵まれれば、レンタサイクルを利用して国宝臼杵石仏まで足を延ばしてみるのもよいでしょう。
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