押さえておきたい!人気ある神様と信仰

三島さん

主祭神の大山祇神(おおやまつみのかみ)はそれほど知名度はないですが、日本の山の神の総元締として知られている神さまです。総本営は愛媛県の大山祇神社となり全国の大山祇神社、三島神社(三嶋神社)、山神神社で祀られています。

「山の神」と一言でいっても、様々な要素を兼ね備えています。民衆の山神信仰では春先には里にて「田の神」になり、秋には収穫が終わって山へ帰ると「山の神」に戻る。この全体を総じて山の神とするようです。どの場合の神さまでもわかりやすく1つとしたのが大山祇神(おおやまつみのかみ)ということになります。

主祭神大山祇神(おおやまつみのかみ)
別名大山津見神おおやまづみのかみ大山積神おおやまづみのかみ酒解神さけとけのかみ
神格山の神、海の神、酒造の祖神
ご利益山林守護、農産守護、漁業、商工業の守護、安産祈願、厄除など
総本社大山祇神社(愛媛県)
臼杵市内の神社三島神社

山王さん、日吉さん、松尾さん

全国3,800社ある日吉(日枝)神社、松尾まつのお神社の総本営は比叡山の東の麓に位置する日吉大社です。御祭神の大山咋神(おおやまくいのかみ)は元は比叡山に宿る地主神であり、延暦寺の鎮護神でもあります。

天台宗の開祖、最澄が修行の場として選んだ比叡山に延暦寺を建てた時に古くから比叡山に祀られていたオオヤマクイ神を寺院の鎮護神としたことから仏教と神道の関係が始まります。大山咋神(おおやまくいのかみ)が鎮座する日吉大社は比叡山の山岳信仰の神道、神仏習合の神として山王権現さんのうごんげんと呼ばれるようになります。

その結果、日吉大社は天台宗(比叡山延暦寺)と深く結びついた関係もあり、天台宗の布教とともに民衆に広く信仰されるようになります。また「山王」とは山の神を意味する言葉になり、「山王さま」としても親しまれています。

主祭神大山咋神(おおやまくいのかみ)
別名山末之大主神やますえのおおぬしがみ山王権現さんのうごんげん
神格比叡山の地主神、天台宗の護法神、諸産業振興の神
ご利益商売繁盛、厄除け、縁結び、夫婦和合、家内安全、開運など
総本社日吉大社(滋賀県大津市)
臼杵市内の神社日吉神社

まとめ

今回”うすきめぐり”では押さえておきたい!人気ある神様と信仰についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

要点をまとめてみました。

  • 神道は日本に起源を持ち開祖もなく、教えもない自然や民族、祖霊にもとづく宗教である
  • 稲荷神の主祭神である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)は稲の精霊を神格化した神さまである
  • 稲荷神社では神の遣いとされるのが狐で、その大好物である油揚げを使用したことが稲荷ずしの由来でもある
  • 八幡神は主祭神である誉田別命(ほんだわけのみこと)は第15代の応神天皇として知られ、「八幡さま」として親しまれている
  • 中世の時代は八幡神は武神として源氏の守護神とされ宇佐八幡が総本営。戦後は平和的な考え方が広がり教育や縁結び、交通安全、諸願成就などの一般の人々に根付いた神さまである
  • 日本人の生活の中に一番多く溶け込んでいる神さまそれは「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」で太陽の神(女神)を神格化したものである
  • 総本営は三重県にある伊勢神宮。太陽が昇る方角、都が置かれた大和(奈良県)の東に位置した伊勢(三重県)に「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」が祀られた
  • 受験合格の神さまといえば、菅原道真を祀る天神さまです。総本営は京都にある北野天満宮、当初は藤原氏の反発を買い大宰府へ流された道真の怨念を鎮めるために建立された。
  • 後になって生前の業績が再評価され、学問、文筆の神さまとして全国に広がり、そのご神徳が今日受験合格の神さまにつながっている
  • 祇園さまの総本社は祇園祭で有名な京都の八坂神社で、素戔嗚尊(すさのおのみこと)が祀られています。
  • 素戔嗚尊(すさのおのみこと)はもともと出雲(鳥取県)の須佐地方で信仰されていた神さまで、牛頭天王(日本の神仏習合の神)と同一神とされている
  • 「三島さん」として親しまれている大山祇神(おおやまつみのかみ)は日本の山の神の総元締として知られている神さまです
  • 総本営は愛媛県の大山祇神社となり全国の大山祇神社、三島神社(三嶋神社)、山神神社で祀られています。
  • 「日吉さん」や「山王さん」で親しまれている大山咋神(おおやまくいのかみ)は日吉大社に祀られてた神さま。元は比叡山に宿る地主神であり、延暦寺の鎮護神でもある
  • 日吉大社は最澄が開いた天台宗と深く結びついた関係もあり、天台宗の布教とともに民衆に広く信仰されるようになる

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